12.22
阪神を退団後、現役続行を目指していた上本だが、所属先が決まらず断念することが報じられた。今後はタイガースアカデミーのコーチに就任するとのこと。
2009年にドラフト3位で入団。12年間通算で、打率.265、30本塁打、161打点、94盗塁、出塁率.349。
もくもくと、ひたむきにプレーする姿が印象的な選手。見た目どおりのスピード感と、見た目からは想像できないパンチ力で、上位打線を任せてもいいし、下位打線で好きにやってくれても魅力があった。凄まじい爆発力と、ケガによる低迷。いいときも悪いときも、とてもよく覚えている。
離脱と復帰を繰り返しながら、阪神一筋で頑張ってくれたが、やはりケガの影響は大きかった。大きなケガも少なくなかったし、他球団の印象もよくないんだろうな…
本当に、ケガさえなければ…という選手だった。打撃センスはピカイチで、アマ時代から多くのライバル選手が才能を認めていた。
まだまだ余力がありそうだし、ファンとしても残念でならない。決して若くはないが、最近は40歳ぐらいまで現役を続ける選手も珍しくないからね。
そういう意味でも、退団後の数ヶ月は本当に苦しかったと思われる。用意されていた引退試合を辞退し、引退後のポストを蹴って退団した負い目もあっただろうし、トレーニングを続けていても声をかけてくれる球団は現れず…
野球人として悩み抜いたうえで引退を決断。もはやファンが口を挟む余地はない。
ただ、引退決断後、球団が再びポストを用意したということは、指導者として期待されているだけではなく、誠実な人柄も評価されているんだと思う。
変な言い方になるが、また阪神に戻ってきてくれたのは嬉しい。彼のセカンドキャリアを応援するよ。12年間ありがとう!