3.2
無観客ではじまり、無観客のまま終了したキャンプ。例年に比べて報道も控えめで、世間的な盛り上がりはいまひとつだった気がする。
しかし内容は充実していたと思う。観客不在、例年より少ない報道陣、外出制限、行動制限など、とことん自分の野球に向き合うことができる環境のなかで、初日から熾烈なアピール合戦。1軍でバリバリ活躍したい、優勝したいという意気込みが感じられる、熱いキャンプだった。
藤浪、高山、佐藤、陽川、井上など、よかった選手の名前を挙げればキリがない。今シーズンの補強の目玉となった助っ人は不在だが、その不安以上に期待感を感じさせてくれた。
しかし一方で、ケガ人が多かったのは気がかり。別メニュー調整ですみそうな選手から、帰阪して治療に専念する必要がある選手まで容態は様々だが、コロナ禍における調整は、プロでも相当困難だったんだろうね。
行動が制限されれば、そのぶん消化できるメニューも限られる。思うように自主トレができないままキャンプインせざるを得ない選手もいたんじゃないかな。そのまま一気に競争がスタートしたうえ、今年の沖縄は寒暖差が激しかったようで、例年ほど調整には向いていなかった模様。いろんな負の要因が重なって、故障につかながった選手もいたかもしれない。
3月に入れば暖かい日が増えるけど、油断はできない。花粉症の選手にとっては苦しい時期だし、コロナと花粉症は、似た症状も多い。
トップギアのままシーズンに突入できるよう、あらためて体調管理に気をつけて、悔いなく過ごしてほしい。