連勝とボナファイドルール

8.3

東京ドームでの巨人戦は、2-1で勝利。

ひとまず勝ち越し。嬉しいね。

でも首位ヤクルト、3位DeNAも勝ったためゲーム差は変わらず。

終盤戦になるにつれて、ひとつの勝ち負けが重くなっていく。引き離されないように、追いつかれないように、そして最後に優勝できるように、結果に執着していかないと。

そのためには、今日みたいに接戦をモノにできる自力の強さが必要。いつもどおりの投手陣の踏ん張りに加えて、今日は下位打線が頑張ったと思う。

8番梅野が四球で出塁して、9番伊藤が送りバント。打順1番に戻って中野のタイムリー。最近はバントミスがちらほら見られて、繋がりの悪さが気になっていた。派手なプレーよりも、こういう細かい部分を大事にするのが阪神の野球。

梅野は5回にはソロホームランで追加点。これがなければどうなっていたことか。最近少しずつ打撃が復調してきた梅野が、伊藤に8勝目の白星をプレゼント。

戸郷は本調子ではなさそうだったけど、まっすぐはいい時と変わらない印象。変化球もまぜながら、終わってみれば8回2失点と、リリーフが少なく苦しいベンチを大いに助けたと思う。

巨人は本当に大変やね。過程は違うけど、開幕直後の阪神を見ているようなどんよりした雰囲気。事情はよくわかってるから同情するけど、試合は試合。互いにベストを尽くすのみ。

それよりも今日気になったのは、7回の阪神の攻撃。

1アウト1塁の場面、打者梅野がショートゴロを打って、ショートはセカンドに送球。セカンドは際どいタイミングでアウトになるも、ファーストランナー熊谷のスライディングが守備の妨げになったような形になりファーストには送球できず。ここで両軍リクエストを要求して、セカンドは判定どおりアウト、さらにボナファイドルールというものが適用されて打者走者もアウト、3アウトでチェンジ。

ボナファイドルールとは、正しいスライディングかどうかを判定するもので、「走者が明らかに併殺を行わせまいとして故意に打球を妨げるか、または打球を処理している野手を妨害したと判断したとき、審判員はその妨害をした走者にアウトを宣告するとともに、味方のプレーヤーが相手の守備を妨害したものとして、打者走者に対してもアウトを宣告する」とされている。

今回のプレーに関しては、熊谷のスライディングは故意に守備を妨害したものではなさそう。ベース付近から強くスライディングした結果、勢いのまま体が流れて足が浮いてベースに乗ってしまった感じかな。しかし故意ではないものの、守備を妨害したのは事実(と判断)されて当該ルールが適用されたと。

巨人ファンには故意のプレーではないと分かってほしい、阪神ファンには審判買収やら言いがかりは止めてほしい。

まあでも、文句を言いたくなる気持ちも分かる。判定に不服はないとしても、具体的にどのあたりが「正しくないスライディング」とされたのかが説明されなかったもんな。

同ルールによると、正しいスライディングとは、

(1)ベースに到達する前からスライディングを始め、

(2)手や足でベースに到達しようとし、

(3)スライディング後は(本塁を除き)ベース上にとどまろうとし、

(4)野手に接触しようとして走路を変更することなく、ベースに達するように滑り込む

とされている。

おそらく本件は(3)だろうか。勢い余ってセカンドベース上まで体が流れて、守備側の選手と交錯してるからね。

そう考えると、こういう細かいルールをあの場で説明するのは現実的ではないかも?モヤモヤするが、判定も対応も問題なかったということか。

試合を円滑に進めることと、複雑なプレーの判定を分かりやすく周知することは両立できないこともある。説明しすぎても、省略しすぎても良くない。審判って大変やね…。