申告三振って…

5.2

先日の試合で完投した村上が、最終打席で完全に狙って三振した打席が話題になっているみたい。もともとセリーグでは、完投を狙う先発投手が終盤の打席であえて三振するのはよくある話で、だったらいっそ打席に立たず「申告三振」のルールを設けてはどうかという議論。

めちゃくちゃおもしろいな。言われたら確かにそのとおりで、はっとさせられるような斬新な意見。三振するために打席に向かうぐらいならはじめから立たなければよい。バッターは次のマウンドに備えて準備ができるほか、デッドボールなどの危険から逃れることもできる。ピッチャーは労せずして確実に1アウト取れるのは大きい。こういうときに限ってコントロールを乱すピッチャーもそれなりにいるのでバッテリーとしても助かるし、球数が減るというメリットもある。互いにWin-Winのように見えるがどうだろうか。

申告敬遠のように時間短縮だけを目的とした新ルールが導入された経緯を考えると、時間短縮に加えて両チームにメリットのある「申告三振」はおもしろいルールになりそうな気もする。ピッチャーが打席に立つセリーグならではのルールとして独自のものがあると、それだけで何となくおもしろい。つめる部分があるとすれば、申告敬遠と申告三振が同時に告げられた場合はどちらを優先するか、ってことぐらい?

…まあ、実装されることはないだろうけどね。NPBが独自に新ルールを採用するという前例があまりにも少ない。コロナ等の不測の事態は別として、現状で特段困っていないものを改良していくというのはNPBのスタイルではない気がする。それに、これを採用した場合はセリーグのDH制導入がさらに遠のくことになるから反対者も多そうだしなー。