11.2
戦力外やら引退やらのさびしいニュースが多い中で、残留は素直に嬉しいニュース。
早いもので植田も11年目か。代走や守備固めでの起用が多い選手で、特に代走としてはスペシャリストのレベル。スタメンで活躍する選手だけではチームは成り立たない。ここ一番の勝負どころで途中出場しての盗塁や好走塁に何度も救われた。さらにはあえて「走らない」ことでバッテリーにプレッシャーを与えるという存在感もある。ただの俊足ではない巧さがある。
二遊間を高いレベルで守れるほか、外野もそつなくこなす器用さも魅力。地味なプレーを堅実にクリアしていくことで自身の一軍での居場所を作り出して、ユーティリティプレイヤーやスペシャリストと呼ばれる選手の存在価値を高めることにも貢献したと思う。毎年のドラフトで、こういう枠を育てたい意図が見える動きが出てきたのも球団が彼の活躍を高く評価していることの証拠。残ってくれるのは本当にありがたいし、おそらく阪神が一番彼を必要としている。
ここ数年は同じような役割を担う島田や熊谷が出てきて競争も熾烈になった。本人がこの役割をどう思っているのか、本当はレギュラーを狙っているのか、詳細は分からんけど個人的にはこのめちゃくちゃ大事な仕事を来シーズンもぜひ高いレベルでやり抜いてほしい。